最先端技術を活用したスマート病院がドバイにオープン
2021年4月7日、サウジアラビア最大のヘルスケアサービスプロバイダーの一つであるFakeeh Care社の手掛けるスマート病院「Fakeeh University Hospital (FUH)」が、ドバイのシリコンオアシスに正式にオープンしました。https://gulfnews.com/uae/health/fakeeh-university-hospital-smart-health-care-facility-opens-in-dubai-1.78393495
FUHは350床を有し、最大で年間7万人の患者を治療することが可能とのことです。UAE/ドバイは医療ツーリズムにも力を入れており、最先端の設備を導入したこの病院はUAEのみならず近隣諸国の患者もターゲットとしています。病院の建設プロジェクトの総費用は15億ディルハム(約450億円)とされ、病院内の各所に様々な先端技術が導入されています。
例えば患者はFUHのモバイルアプリから病院情報にアクセスすることが可能で、病院内にはロボティクスを最大限活用した薬局が置かれ、また治療には自動投薬システムが用いられるとのことです。こうした高度な医療体制を支えるために人材育成にも力を入れており、FUHはドバイで最初の大学病院として多くの研究者や学生が学ぶ場にもなります。UAEでは現在ほとんどの医療人材を海外の専門家に頼っているため、FUHの開設が自国の専門家を養成する端緒となることが期待されています。
FUHは高度な医療体制の構築のために医薬品や医療資材のスマート物流及びトレーサビリティなどにも力を入れており、ドバイ最大の物流事業者であるDP Worldと協力の覚書を締結し、同社の持つ先端物流サービスとFUHのスマート病院の技術の融合も始めようとしています。また、FUHはドバイの重視する環境保全・サステイナビリティにも注力しており、FUHの建物はアメリカの環境性能評価基準であるLEED GOLDを取得しています。
ドバイでは宇宙開発や交通インフラをはじめ、様々な分野でイノベーションや先端技術活用が進んできていますが、ヘルスケアセクターでもこうした流れが加速してきていることが伺えます。
ksnコーポレーションでは、ドバイ政府機関との提携関係の下、UAEや中東市場における各種規制の調査から参入戦略の立案、現地パートナー候補のご紹介、展示会出展のサポートといったご支援をさせて頂いております。UAEや中東地域への進出や販路開拓にご関心をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください。