中東ビジネス最新情報 ・2017年11月2日

UAEにおける原子力発電の現状:よりクリーンな発電へのシフト

UAEのエネルギー大臣であるSuhail Mohammad Al Faraj Al Mazroui氏は、同国のアブダビにて開催されている21世紀の原子力エネルギーに関する国際閣僚会議(“the International Ministerial Conference on Nuclear Power in the 21st Centur”)において、
「2021年までにはUAEにおけるエネルギー需要の25%を原子力発電が賄うようになる。」
と発言しました。
そのほかにも、UAEにおける2050年までの国家エネルギー戦略の中で原子力推進を優先項目とするほか、再生可能エネルギーなど環境に優しいエネルギー源の利用を推進し、今後30年間でそれ以外のエネルギー源への依存度を低減していくと改めて表明しました。
具体的には、現状のエネルギーミックスと比較して、温室効果ガスを70%削減するという目標を打ち出しています。

目標達成に向けた取り組みの一環として、UAEでは、国内初となるバラカ原子力発電所 (Barakah Nuclear Energy Plant) が建設中で、同会議においてAl Mazroui氏は、
「既に建設は最終段階に入っている。各機における建設の進捗状況は、1号機が96%、2号機が86%、3号機が76%、4号機が55%であり、全体の約86%の行程が完了した。」
と発言しています。
2018年には1号機の稼働が予定されており、今後、よりクリーンなエネルギー供給を推進するための第一歩となると推察されています。


建設中のBarakah原子力発電所の様子
(出所:Emirates Nuclear Energy Corporationウェブサイト



UAEにおいては、他にも日本企業の丸紅株式会社が参画するスワイハン太陽光発電事業等、多数の再生可能エネルギー関連の案件が実現されようとしています。
また、完成が先送りとなっているマスダールシティ(太陽光発電を中心とした「再生可能エネルギーのみで街を運営する」というコンセプトに基づき開発中のアブダビ政府のプロジェクトで、当初の2010年完成から2030年完成という見立てに先送りされています)等、世界から注目される案件が多いのもUAEの特徴です。


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