食品輸入大国のUAE -2016年の食品輸入量は過去最高値を更新-
読者の皆様は、アラブ首長国連邦(以下、UAE)という中東の国についてどの様なイメージをお持ちでしょうか。世界一高いビル(ブルジュ・ハリファ)、灼熱の砂漠に砂嵐、高級ブランドが並ぶショッピングモール・・・多くの方はそう言ったイメージをお持ちだと思いますが、本記事ではUAEにおける食文化について考えてみたいと思います。UAEにおいて、どれほどの食品が輸入されているでしょうか?
正解は、2016年時点で3,300万トンです。
この数値が高い(もしくは低い)と評価するために日本の数値と比較してみましょう。
日本の食品輸入量は約5,800トン(2013年実績ベース)です。
単純に考えると、UAEの食品輸入量は日本の約半分という事になります。日本はそもそも国土の約7割を森林が占め、農地面積が限られているという事情から、食料自給率の低い国であるというのはよく知られていることです。
UAEの人口は日本の約13分の1(日本約13,000万人に対してUAEは約1,000万人)です。その国が年間に輸入する食品の量が、低食料自給率と言われている日本の約半分ということは、UAEという国がいかに一次産業に適さない国か、すなわち、UAEの食が輸入によって支えられているかを物語っています。
今後も堅実な経済発展、人口増加が見込まれるUAEにおいて、食料輸入量はさらに増加していくと考えられます。事実、2013年には約29万便であった食料輸入の船積みが、2016年には約35万便まで増加し、過去最高値を記録しています。
日本食への需要・興味も高まっており、また昨年12月には日本産食品に対する放射能検査規制も緩和されたことから、今後も日本発の食品のビジネスチャンスがUAEにおいて拡大していく可能性が多いに感じられます。
弊社ではこうしたマクロ統計情報の活用とあわせて、UAEに駐在するコンサルタントが消費者やバイヤーからのヒアリング、売場の視察等を行うことで現地のリアルな情報を収集・活用し、商品・サービスの輸出拡大に役立つ情報を提供するマーケット調査サービスを行っております。
UAEでの市場規模や商品需要についてご不明な点がありましたら、ぜひお問い合わせください。