不景気にも関わらず、ドバイの消費意欲は旺盛
2017年1月、ドバイで実施された消費者行動に関する調査結果が公表されました。この調査によって、ドバイ市民の半数近くが祝日に5,000ディルハム(約150,000円)以上を消費しており、15,000ディルハム(約450,000円)を消費する人も4%程度存在するなど、原油価格の下落による不景気にも関わらず、引き続きドバイの消費意欲は旺盛であることが分かっています。
http://www.khaleejtimes.com/business/economy/dubai-residents-prefer-to-spend-on-holiday-than-save
この調査は、ドバイの政府主導プロジェクトであるDIFC Wills & Probate Registryによって実施されたもので、2016年のクリスマスシーズンに使ったお金について消費者にアンケートを行ったものです。
(※DIFCとは、Dubai International Financial Centreの略で、国際的な金融センターを目指しドバイ政府が設置したフリーゾーン(経済特区)です。)
ドバイには他にも以下のような宗教関連、建国関連の連休があります。
[UAEの主要な祝日]
・5月末頃のEid Al Fitr(ラマダン明けの祝日)
・9月初頃のEid Al Adha(犠牲祭、メッカへの巡礼を行う祝日)
・12月初のNational Day(建国記念の祝日)
こうした休日には家庭で消費する食品や飲料、あるいは家族へのギフト、家族との外食等に多くのお金が使われています。
お祝い事ということで消費行動が活発化する時期ですので、日本からも特に食品などのギフト用商品をこの時期に向け輸出することで、販売量を増やすことができると考えられます。
(出典: DIFC Wills & Probate Registry)
一方で今回の調査では、長期的なお金の使い道である年金や保険にお金をかけようとする人が非常に少ないことが分かりました。この結果を受け、調査を実施した政府主導のプロジェクトでも長期投資の重要性を市民に啓蒙していく考えを示しています。
今後政府による啓蒙が進めば、現時点では未成熟な保険・年金市場も拡大することが予想されます。
DIFCではFintechを促進するプログラムも開始するなど、ドバイでもFintechが注目を集めていることから、今後新しい金融サービスの展開先としてドバイが有力な選択肢となる日が来るかもしれません。
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