ドバイ:電子商取引(EC)特化型フリーゾーンが投資家誘致施策を発表
ドバイにおいて2021年4月に開設された“CommerCity”は、開設後2か月で施設の30%のリースが決定する等、高い注目を集めているドバイの最新のフリーゾーンです。“CommerCity”はドバイ空港フリーゾーン(DAFZA)によって運営されており、敷地面積が20万平方メートル、総投資額が32億Dh(約900憶円)という大規模プロジェクトです。“CommerCity”の開発は複数のフェーズに分かれており、現在はフェーズ1が完了した状況です。フェーズ1は3つのクラスター(ビジネス、ロジスティックス、ソーシャル)に分かれています。ビジネスクラスターには、プレミアムオフィスを含むオフィスビルが建設されています。 ロジスティクスクラスターは、プリペイド(pay-as-you-go)の価格設定モデルを備えた多顧客向けの倉庫ユニットで構成されており、世界的な物流事業者のDHL社およびHellmann Worldwide Logistics社が運営委託を受けています。ソーシャルクラスターは、レストラン、カフェ、展示ホール、イベント会場等が設営されています。本フリーゾーンでは、2022年10月に新しいオフィスビルが2棟完成すると共に、ロジスティクスクラスターのフェーズ2の運用も開始される見込みとなっています。
“CommerCity”では、現在、”Early Bird Campaign”と称した投資家誘致施策を提供しています。同施策はEC企業の設立コストを最大50%までディスカウントという内容となっています。 ドバイ空港フリーゾーン(DAFZA)の局長であるMohammed Al Zarooni氏は、「EC向けフリーゾーンの第1フェーズを無事開始したことは、将来的に域内において成長するであろうEC市場に対応する上で、極めて重要な成果である」と述べています。
また、“CommerCity”の最高執行責任者であるDeVere Forster氏は、「私たちは日常的にECと貿易の大きな変化を目の当たりにしており、将来の成長と発展のための箱がここに完成した。」と述べています。
このようにドバイでは、今後、中東域内で大幅に拡大すると考えられるEC市場のハブ的ポジションを確立すべく、フリーゾーンの設立と投資家誘致に力を入れており、今後もこう言った動きが加速することが予想されます。
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参考文献:
https://gulfnews.com/business/markets/dubais-ecommerce-hub-commercity-is-offering-50-discount-on-business-setup-1.1627992144997