中東ビジネス最新情報 ・2021年1月19日

アブダビ国営石油会社と日本の経済産業省が環境分野に関する協力覚書締結

アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(Abu Dhabi National Oil Company, ADNOC)と日本の経済産業省が、2021年1月14日に開催された遠隔会議において、燃料アンモニアおよびカーボンリサイクルに関する協力覚書を締結したと、現地のArab News紙が報じました。同紙によると、本覚書の内容には水素および燃料アンモニア分野において、今後両国が相互に協力を深めあうという内容が記載されているとのことです。

アブダビ政府は新エネルギー政策を推進しようと考えており、ADNOCはその母体となる重要な役割を担っています。また、ADNOC内には新たに水素を担当するビジネスユニットが立ち上げられており、ADNOCにおいて、既存のインフラやパートナーシップ、顧客関係に基づいて、世界的な新興市場である水素という分野をけん引する存在となる組織と位置付けられていることからも、水素はADNOCにとって今後も注力していく分野であることが伺えます。

2020年9月には、隣国のサウジアラビアの国営石油会社であるSaudi Arabian Oil Company (Saudi Aramco)が日本の経済産業省の支援を受け、サウジアラビアにおいて生産されたブルーアンモニアを日本に向けて輸送する史上初の実証実験を実施しました。今後は、同様の取り組みがUAE/ADNOCとも実施されることが期待されており、次世代のクリーンエネルギーとして着目されている水素がさらに市場に浸透していくことが期待されます。また、同時に日系企業を含めた外資企業にとっても新たなビジネスチャンスが創出されると考えられます。

ksnコーポレーションでは、ドバイ政府機関との提携関係の下、UAEや中東市場における各種規制の調査から参入戦略の立案、現地パートナー候補のご紹介、展示会出展のサポートといったご支援をさせて頂いております。UAE及び中東地域への進出や販路開拓にご関心をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください。

参考文献:
Arab News (https://arab.news/6redj)



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