ドバイの仮想通貨取引所BitOasis、年内に中東初の正式ライセンス取得へ
Arrayアラブ首長国連邦は昨年4月に「ブロックチェーン・ストラテジー2021」を発表し、2021年までに約50%の連邦政府の業務をブロックチェーンのプラットフォーム上で行う目標を掲げました。
また、ドバイの皇太子もドバイ交通管理局によるブロックチェーンベースの車両管理システムを行うといった「Dubai 10X計画」を公表しており、国を挙げて分散型台帳技術に対して積極的な姿勢が見られていました。
一方ブロックチェーン技術を基盤とする仮想通貨の分野では、2018年から規則制定を求める要望が出始め、同年6月にはアブダビの市場規制当局であるアブダビ・グローバル・マーケットのFSRA(金融サービス規制庁)が規制の枠組みを発表し、仮想通貨取引所はこの枠組みの下でFSRAから暗号資産事業者としての承認を得、認可を取得しなければならないとしていました。
そんな中、ついにFSRAはドバイを拠点とする仮想通貨取引所BitOasisに対し、同地域における取引プラットフォーム、デジタル資産ウォレットの運営を許可する仮承認を4月に与えたとBloombergが報じました。
BitOasisは、この2年間で約16億ドルを取引する中東地域における有力な仮想通貨取引所のひとつで、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、ステラ(XLM)を始め、イーサリアムクラシック(ETC)、ビットコインSV(BSV)、モネロ(XMR)、ジーキャッシュ(ZEC)などを取り扱っています。
Ola Doudin最高経営責任者(CEO)は、具体的な技術面および運用面の条件をクリアし年内中に正式なライセンス取得予定だとし、さらに「BitOasisは今回の仮承認により合法性が認められたことで、規制を受けた金融機関やサウジアラビアなど中東地域の他の規制当局とも連携できるようになりました。この事は同地域における仮想通貨分野を合法化し、BitOasisの市場進出、成長を後押しするだろう。」と述べました。
BitOasisは昨年、エジプト、ヨルダン、モロッコでサービスの提供を開始しています。来年度は、サウジアラビアなど成長の見込みのあるGCC諸国に焦点を当てて行くとし、同社を通じた中東地域の仮想通貨ビジネスの発展が期待されます。
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