Arab Media Forumが開催~UAEにおける5Gとメディアの行方
Array現地最大手通信キャリアのEtisalat社のGroup Chief Corporate Strategy and Governance OfficerであるKhalifa Al Shamsi氏がドバイにて開催されているArab Media Forumにおいて、UAE国内において5Gの商用サービスが2019年6月より開始すると明言しました。
Etisalat社は既に5Gの商用サービスを提供するためのインフラ構築は完了しており、市場に5G対応の製品が投入される2019年6月のタイミングで全面的にサービス提供を開始するという計画をもっているとのことです。
同氏は、Arab Media Forumにおいて「既に拡張現実(AR)や仮想現実(VR)といった最新鋭の技術が確立されており、そうした技術を活用したニュースやメディアコンテンツの配信がより普及するであろう」と指摘したうえで、「自動運転車やドローンといった技術との連携も5Gネットワークを介して可能となり、よりメディアの在り方が高度化することが予想される」と述べています。
UAEにおいてはNetflixやAmazon, Apple TV+といったオンデマンド配信プラットフォームが急速に普及しています。
特に、タブレット端末やスマートフォン、スマートTV等を介してそうしたサービスを利用する客が増加しており、従来のテレビメディアからの客離れが進んでいると言われています。
Arab Media Forumにおいては、Extra News Egyptian TV ChannelのディレクターであるAlbert Shafik氏が、「TVはこれまでの視聴者の興味を完全に逃してしまっている。今後は、ソーシャルメディアを積極的に活用したPR活動等を通じて、顧客を取り戻さなければいけない」と述べる等、TV業界として大きな岐路に立たされているという危機感を伺える発言が多数発信されました。
また、Shafik氏は、中東地域においては独自のメディアコンテンツを作る力が弱く、欧米のコンテンツに字幕を付けたり、吹替したりしたものが主流になっており、こうした傾向も変化させる必要があると指摘しています。
日本のコンテンツを現地で普及させる他、コンテンツそのものの作成に協力をする、といったビジネス機会も今後大きくなる可能性が考えられます。
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