新規FDI誘致件数、ドバイが世界首位に
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国のハムダン皇太子は5月8日、ドバイが2021年に過去最多となる418件の海外直接投資(FDI)グリーンフィールド投資を誘致し、新規FDIグリーンフィールド投資件数世界第1位になったことを発表しました。ドバイ投資開発庁(ドバイFDI)CEOのファハド・アル・ゲルガヴィ氏は、ドバイが2021年のFDIグリーンフィールド・プロジェクトの誘致においてロンドンとシンガポールを初めて上回ったことは、「前例のない快挙である」と評価し、ドバイが2年連続で世界のFDIグリーンフィールド・プロジェクト全体のうち、過去最高のシェアを獲得することに成功したことを言及しました。また、同氏は、「ドバイに誘致されたFDIグリーンフィールド・プロジェクトのシェアは、2020年に2.1%と初めて2%を超え、2021年にはシェアが2.8%となり、記録を更新しました」と、述べています。
国際的なFDIグリーンフィールド投資を分析する「fDi Markets」のデータベースによると、ドバイの外国直接投資(FDI)の誘致件数は合計618件、FDI流入額は推定260億AED(約9,141億円)に達し、中東・北アフリカ地域(MENA)においては第1位、世界でも第3位にランクインし、対2020年で、5.5%の成長率を記録しています。また、FDIによる雇用創出も対2020年で36%増加し、2021年の推定雇用件数は24,868件と、MENA地域で第1位を獲得、世界でも第5位となりました。
ドバイ経済観光局長のヘラル・アル・マリ氏は、「2021年のFDI誘致におけるドバイの目覚ましい実績は、ドバイのビジネス・投資環境に対する投資家や、多国籍企業や新興企業を含むグローバル人材からの信頼を反映しており、UAEが近年の世界的な経済問題の影響を克服しながら、経済の成長を促進し、今後の経済における新たな機会を創出することに成功したことを表しています」と述べ、ドバイが世界においても「仕事」や「暮らし」、「観光」、「投資」をする「最適な場所」として成長していることを強調しました。
ドバイは2021年、43件の本社(HQ)FDIプロジェクトを誘致し、国際企業のグローバル本社や地域統括本部の受け入れにおいてロンドンやニューヨークなどを抜いて世界第2位にランクインし、MENA地域においては第1位となりました。これについてアル・マリ氏は2021年UAEにおいて歴史上最多の法改正を行ったことに触れ、「ドバイの経済が世界の発展に歩調を合わせ、今後も主導的地位を維持できるよう、さらに新しい政策や規制を導入するための道を開いている」と述べ、これらの成果は、「投資を奨励し、促進する法律を採用したUAEの先駆的な取り組みの強みと戦略的優位性」によるものだとUAEを称賛しました。
今回の発表は、ドバイが投資誘致と雇用創出を通じて、国際的競争力を向上させていることの裏返しであると考えられます。UAEは規制の緩和や柔軟なビザ制度などを次々と実現させ、より多くの資金と人材を呼び込み、移住やビジネス拠点を広げたい人たちの注目を引き続き集めています。
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参照記事:Dubai ranks first in the world in attracting FDI projects in 2021