中東ビジネス最新情報 ・2022年4月11日

UAEの「ドバイ万博」、閉幕

アラブ首長国連邦(UAE)で半年にわたり開催された中東及び北アフリカ地域初となる国際博覧会「ドバイ万博」が先週木曜の3月31日に閉幕しました。新型コロナウイルスの影響で開催が1年延期となった万博ですが、2021年10月1日の開幕から6か月間の来場者数は2,400万人を超えました。当初の想定入場者数約2,500万人には及ばなかったものの、コロナ禍の影響により引き続き多くのグローバルイベントが延期やキャンセルとなっている状況下においてこれだけの来場者を引き付けたことは、大成功であったと言えると考えられます。

31日の閉幕式典には、3年後の大阪・関西万博を所管する若宮万博相と大阪府の吉村知事も参加し、UAEから万博旗の引き継ぎが行われ、華麗な花火の打ち上げとともにその幕を下ろしました。ドバイ万博には計192か国が参加しました。日本パビリオンも人気を博し、展示部門の金賞を受賞しました。それら各国のパビリオンは、万博のサステナビリティ規則の一環として、解体され各国に持ち帰る予定となっています。

そんな中、早くもドバイでは万博跡地に残ったインフラなどを基に未来型都市を作り出す計画を実行に移しています。「District2020」と呼ばれるこの計画では、サステナビリティ館として知られる「Terra」やモビリティ館「Alif」などを始めとする主要な建物等のインフラを再利用し、商業施設や住居、学校などを建設し、未来型都市のコミュニティ地域を形成する予定としています。この計画は段階的に一般に開放していく予定で、10月までにはすべてが開放されると発表されています。

万博の遺産として建設されるDistrict2020の全開放は、ちょうどカタールで開催されるサッカーのワールドカップ開催時期と重なります。FIFAのインファンティーノ会長は、11月にカタールで開催されるワールドカップの影響で、近隣諸国、特にアブダビとドバイの観光が促進させることになると予想しています。ワールドカップ期間中の予想観光客数が開催地であるドーハにあるホテル客室数を上回る予想であり、また、カタールと近隣諸国間をつなぐチャーター便の就航が予定されていることにより、多くのサッカーファンが近隣諸国よりチャーター機でカタール入りをすると予測されています。これにより、多くのサッカーファンや観光客がアブダビやドバイを拠点として来訪すると予測されています。ドバイ万博閉幕によりUAEが主催する一大イベントは終焉を迎えましたが、UAEはこれからも引き続き多くの観光客をひきつける場所であり続けると予測されます。

ksnコーポレーションでは、ドバイ政府機関との提携関係の下、UAEや中東市場における各種規制の調査から参入戦略の立案、現地パートナー候補のご紹介、展示会出展のサポートといったご支援をさせて頂いております。UAEへの進出や販路開拓にご関心をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください。

参照記事:
https://www.thenationalnews.com/uae/expo-2020/2022/04/01/expo-2020-site-to-be-transformed-into-a-futuristic-city/
https://www.thenationalnews.com/uae/transport/2022/04/05/fifas-infantino-predicts-dubai-and-abu-dhabi-boost-from-world-cup-in-qatar/


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