アブダビにてバイオ医薬品キャンパス(Biopharma Campus)が設立
UAEの政府系ファンドであるムバダラ投資会社(Mubadala Investment Company)は、アブダビに拠点を置く人工知能、クラウド、スーパーコンピューティングのリーディングカンパニーであるGroup 42(G42)社と協業して、アブダビにおいてバイオ医薬品キャンパスを立ち上げることを発表しました。G42は、UAE国内においてAIソリューションを開発・展開する目的で2018年に設立されており、以下の3つの要素を事業展開の柱としています。
1. 子会社であるInception Institute of Artificial Intelligenceを通じた基礎的・応用的なAI研究の実施
2. 地域最大かつ最先端のクラウド・コンピューティング・プラットフォームの提供
3. ヘルスケア、スマートシティ、金融サービスなどの幅広い業界に最適化されたインパクトのあるAIソリューションの提供
そのほか、G42はこれまで、中国医薬集団(Sinopharm)傘下のCNBGと協業し、COVID-19に対する不活化ワクチンの第3相試験を世界で初めて開始する等、積極的に海外の企業と連携してヘルスケア領域において事業を推進しています。
今回、両社が発表した共同声明では、新しい施設によって地域内の医薬品のサプライチェーンを強化し、国の産業多角化と経済成長を推進するために、世界的なワクチンと治療薬を活用する、と述べられています。また、新しく設立されるバイオ医薬品キャンパスは、高度なバイオ医薬品の製造に焦点を当て、CDMO(医薬品製剤開発・製造支援事業)を展開する事業者と、イノベーターのパートナーシップを実現させ、規模の経済を実現させることが可能であると考えられています。
このようにUAEの各首長国は先端技術を取り入れたヘルスケア分野に対して巨大な投資を行っており、技術開発及びその実証に関する取り組みを進めており、日本企業にとっての協業分野やビジネス機会も拡大すると考えられます。
ksnコーポレーションでは、ドバイ政府機関との提携関係の下、UAEや中東市場における各種規制の調査から参入戦略の立案、現地パートナー候補のご紹介といったご支援をさせて頂いております。UAE及び中東地域への進出や販路開拓にご関心をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください。
参考文献:
The National News
https://www.thenationalnews.com/business/technology/2021/12/22/mubadala-teams-up-with-g42-to-set-up-a-biopharma-manufacturing-campus-in-abu-dhabi/