ドバイの宿泊需要増に対するOYOホテルの戦略
Array今や世界有数の観光都市となったドバイへの観光客数は、2017年も前年比6.2%増加の1580万人を記録し、2020年に2000万人を目標とする政府の戦略は順調に進んでいる様です。
観光客を増やすにあたってはその収容キャパシティもポイントの一つとなりますので、今回はドバイ、UAEを戦略地域としてサービスを始めたOYOホテルをご紹介いたします。
「安宿界のUber」と呼ばれ、日本でもSoftBankが出資をしたことで注目を浴びたインドのエコノミーホテルブランド“OYOホテル”は、2020年にドバイで開催されるEXPOへの来場者の流入を見込み、UAE内に施設を拡充しています。
2018年前半にUAE市場に参入し、既に13以上の施設をオープンさせましたが、2020年までにはホテル数を150まで拡大し、2年以内に現在の保有数1,100室から12,000室に増設するとしています。
2013年に設立されたOYOホテルは、独自の基準を満たした格安ホテルにOYOの看板を与え、信頼できるホテルブランドが集まるポータルサイトとして急成長しました。
また自身を“デジタルホテルチェーン”と称す様に、空室管理やルームサービスを始め、収益管理や清掃作業の進捗状況など顧客サービス管理に至るまで独自のアプリを使用しています。
そのアプリをインストールしたタブレット端末をホテル側に貸し出し、スタッフの標準化を図っています。
OYOは先月、ソフトバンクグループの孫正義氏とサウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンドのムハンマド・ビン・サルマーン副皇太子らによって発足されたソフトバンク・ビジョン・ファンドという投資ファンドから6億ドルを調達し、UAEを含め世界進出に必要な資金を獲得しました。これまでの調達総額は10億ドルに達します。
OYOホテルのUAEトップは、インターネットおよび携帯電話のプレゼンスが高いUAEは魅力的なマーケットであり、そのプレゼンスの高さはOYOの戦略を促進させると話しています。
OYOは2019年までに間接雇用も含め4,000以上の雇用をUAEで創出すると試算しています。
Dubai Tourismの統計によると2017年のドバイのホテル部屋数107,431の内、1~3星ホテルは20%程度しか占めておらず、同じく観光都市であるパリでは43%であることを比較すると今後も格安ホテルの需要は見込まれ、施設も増えていくでしょう。
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