中東ビジネス最新情報 ・2017年8月2日

ドローン等、最新技術の実験・活用に積極的なドバイ

ドバイで建設等に使われる地形データを、ドローンを活用して収集するプロジェクトが開始されました。
豊富なオイルマネーを抱え、今でも建設ラッシュが続くドバイでは大規模な建設プロジェクトが多く進んでいます。
すでに世界一の高さを誇るビル、ブルジュ・ハリーファは観光地として有名ですが、さらに高いビルの建設プロジェクトなども進んでいます。

http://www.khaleejtimes.com/nation/dubai/now-drones-to-survey-dubai–lands-for-new-projects
Dron in Dubai

画像:ドバイの街を飛ぶドローン(出典:Khaleej Times)






ドバイではこれとは別に、年内にはドローンによる自動運転タクシーの導入が計画されているなど、中東地域全域でドローンの市場規模が大きくなることが見込まれています。
ArabianBusiness.comの報道によれば、2022年までに15億ドルの市場規模まで拡大する、とされています。

http://www.arabianbusiness.com/content/376998-gcc-drones-market-to-swell-to-15bn-study
※2017/10/5 追記
自動運転のドローンタクシー導入に向けた実証実験として、テスト飛行が実施されました。
実証実験の場に最適? ドバイでドローンタクシーのテスト飛行を初実施

ドローンだけではなく、UAE・ドバイでは3Dプリンターの活用も盛んです。
日本でDMM社が運営する3Dプリンターを活用したモノづくり拠点「DMM.make」はすでにドバイに進出しており、さらに3Dプリンタで作られた家なども登場しています。
Bitcoinなどに関連し話題となっているブロックチェーンに関しても、ドバイではいち早く導入を進めています。
ドバイにはすでに「世界ブロックチェーン会議(Global Blockchain Counsel)」が設立されており、各国政府機関やIBMなどのグローバルIT企業も参加のうえ、ブロックチェーン活用に関する議論が進められるとともに、ドバイ皇太子主導のもと、ブロックチェーンを活用した都市データの整備など国内のプロジェクトも盛んに活動しています。

https://www.ibm.com/blogs/blockchain/2017/04/blockchain-in-dubai-smart-cities-from-concept-to-reality/

このように最新技術を積極的に活用する背景として、石油・ガス以外の産業に乏しい中東諸国では、産業の多角化が大きな課題となっていることがあります。
最新技術をいち早く導入・活用することで、自国産業として成長の原動力としていく狙いがあります。
こうした最新技術を導入するため、ドバイにはIT企業・ベンチャー企業を誘致するための経済特区もあります。
Dubai Silicon Oasisという、いわゆるフリーゾーンいうこの経済特区には税金の免除など様々なメリットがあるとともに、IT企業間のコミュニティが形成され、ベンチャーキャピタルによる投資やインキュベーションの仕組みなど、最新技術の導入が進むエコシステムが形成されています。
日本の富士通や、海外からはWestern Digital、AMDなどのIT系大企業が進出するとともに、多くのベンチャー企業がここに拠点を構えています。

Silicon Oasis


画像:Silicon Oasis内 Silicon Parkの様子(出典:Dubai Silicon Oasis Autohrity Webサイト)




こうした状況をうけ、日本からテクノロジー系の企業やベンチャー企業がドバイに進出する、といった面でもチャンスがあると考えられます。
特に、日本では規制等に阻まれ実現が困難な、最新技術の実証実験などもドバイであれば許可が降りる、といった可能性があります。
ksnコーポレーションでは、中東・UAE・ドバイにあるフリーゾーンへの進出に向けたマーケットリサーチや、会社設立手続き、事業計画策定など様々な面で、進出サポートの実績があります。
もしご興味がありましたら、ぜひ一度お問合せください。


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